コロナウィルス・イギリスの状況 1

コロナウィルスで外出制限中のロンドンから、こんにちは!

最後の旅行は年末のモスクワ。数か月後にまさか世界中ほとんどどこにも行けなくなるとは思っていませんでした。

中国・武漢から広がった新型コロナウィルス。きゅそくに事態が変化していますが、今日は外出が制限されるまでのイギリスの状況などまとめてみました。

January

1月初め

中国では新しいウィルスが発生し、酷い状況になっているらしいというニュース。

1月8日

プリンス・ハリーが退位の意思表明。18日のオフィシャルアナウンスメントまでは、このニュースで持ち切り。

1月半ば

ニュースはコロナウィルス関連が増えていき、BREXIT間近というのに、BREXITのニュースはあまりありません。コロナ関連ニュースの内容は、中国の感染状況、武漢の様子、ウィルスの原因、武漢に滞在しているイギリス人を帰国させるチャーター便、中国の他の地域に滞在する人達の帰国、英系の航空会社は中国便運航中止など。

1月29日

大陸でアジア人差別が広がっているニュースがネットに流れてきましたが、ロンドンではまだないか、本当に運の悪い人が被害をうけたぐらいで、基本的には平和に過ごしていました。差別で人が避けてくれるなら、変なウィルスをらわなくてもいいのでラッキーなぐらいの気分でした。

日本でマスクが不足しているというし、今後こちらでも感染拡大したらマスクが必要かと、この週の初めからeBayでマスクをチェックしていたのですが、前日まで50枚£4ぐらいで売っていたマスクが、1枚£3.99、50枚£149になっていました。

1月30日

イギリス初のコロナ感染者2名。ヨーク大学の中国人留学生とその親。感染者はニューキャッスルの指定された病院へ。宿泊していたホテルは、感染者が滞在した部屋以外、普通に営業を続けて顰蹙をかいました。

1月31日

11:00pm BREXIT! 

この日の夜は、さすがにコロナのニュースよりもBREXIT。ウエストミンスターには離脱派などが集まっていました。No 10はイギリス国旗色にライトアップ。

また、この日は武漢から83人のイギリス人と41人のヨーロッパの人を乗せたチャーター機が帰ってきました。ヨーロッパの方はここから他のチャーター機に乗り換えそれぞれの国へ。日本では、チャーター便ごとに、必ず数人のコロナ感染者がいましたが、イギリス人はこの日の第1便もその後も、チャーター機で帰ってきた人の感染者はいませんでした。

この頃、ヨーロッパの各地でコロナ感染が確認されます。ヨーロッパ各国の最初の感染者は下の表を参照してください。

どこの国にも中国人はたくさんいるのに、ドイツ以外の感染者は全て中国人です。しかもかほとんどが観光客。ドイツはバイエルンにある会社で、中国からの出張者から感染させられた社員とその家族10数人に広がりました。日本では既に、日本人にも感染者が出ていたので、ドイツ人以外のヨーロッパ人に感染しないのは何故という疑問を持ち始めていたのですが、武漢からのチャーター便で、ますます疑問は深まりました。

最初の感染者確認
日本1月14日中国人在住者
フランス1月23日中国人観光客
ドイツ1月26日ドイツ人
フィンランド1月28日中国人観光客
イタリア1月29日中国人観光客
スペイン1月30日ドイツ人観光客
イギリス1月30日中国人留学生とその家族
スウェーデン1月30日
ロシア1月30日中国人・シベリア在住者

February

2月初め

ダイヤモンド・プリンセスのニュースが毎日ニュースで流れます。イギリス人のデビッド&サリー・アベル夫妻が現地から状況をアップデートしてくださいました。最初の頃は「ポッシュな囚人」「大変よくしてもらっている」「イギリスに帰って、他の人にうつしたくないので、ここでしっかり隔離されて、健康な状態で帰りたい」というポジティブな話でした。

2月6日

‘スーパースプレダー’と呼ばれるようになるスティーヴ・ウォルシュ氏の感染確認。多くの感染者をだした1月に行われたシンガポールのコンフェランスに出席。帰国途中でフレンチ・アルプスでスキーを楽しみ、一緒にいたイギリス人家族5人と、そこからマヨルカへ移動したイギリス人が感染しました。フレンチ・アルプスの町で、イギリス人家族の子供達が通っていた学校の生徒達は検査を受けましたが陰性だったようです。

イギリスに帰ったウォルシュ氏が帰国後に接触した人のうち5人が感染。ウォルシュ氏は計11日に感染させたことになります。ちなみに、この頃感染確認された英国在住イギリス人達は、10日以内に既に回復したということ。日本のように、PCR検査で陰性が2回でるのを待っているとは思えないので、ウィルスが体内からなくなったのかどうかはわからないと、私は思っています。

2月12日

ロンドンで初の感染者。前の週に中国から帰ってきた中国人女性。イギリスに戻ってすぐに、ウェストミンスターで開かれたイベントに参加。そのイベントには、MP(国会議員)を含む200人以上が出席。シンガポールのコンフェランスのように感染拡大されるのではと思われましたが、その時点で他に感染者は確認されませんでした。実はその時はまだ陰性で、その後、陽性に人が全くいなかったのかはわかりません。3月からの感染拡大後は、日本のように感染経路を追っていないので、誰がどこで感染したのかわからないのです。

しかし、この時は、やはり中国人からはイギリス人やヨーロッパ人に簡単にはうつらないのだろうと思っていました。ドイツの最初の感染者と、スティーブ・ウォルシュ氏以外、中国人から直接感染したと思われる人はいないのに、ドイツ人やウゥルシュ氏からは簡単に感染しているようです。ヨーロッパの人の方が日本人と比べ、キスやハグなどの濃厚接触をするのに何故なのか、実は無意識に中国人及びアジア人を避けているのかとまで考え始めました。ちなみにイギリスでは、この時点で既に3,000人ほど検査していたので、検査してないからというわけではありません。また、ダイヤモンド・プリンセスのように、状況さえ揃えば、人種に関係なく感染することは証明されていました。

2月15日~23日

イギリスではこの期間‘ハーフターム’といって学校がお休みです。子供のいる人の多くは、この期間に旅行をします。1週間なので、近場のヨーロッパ、冬はスキーが人気。

学校にもよりますが、ハーフタームに向け2月初めぐらいから「中国、韓国、日本・・などコロナが流行している国に旅行を計画している人は、帰国後2週間学校には来ないように」というような連絡が入っていたようです。また、アジア人の留学生が春休みに国に帰るのを中止するようにという大学もでてきました。

2月19日

イタリアのコドーニョで、ヨーロッパ感染拡大につながる感染者が確認されました。この数日後には死者が、そして月末までの10日間にイタリアで1,000以上の感染が確認されます。

この時点で全くの他人事のロンドン市長選の候補者が「東京五輪が開催できなければ、ロンドンで」とTwitterで発言。1ヵ月後の状況など、何も想像できていないません。

2月21日

数日前からイタリアと同時期にコロナ感染が拡大しているイランで総選挙が行われました。そんな中、感染拡大を懸念し、イランと国境を接するアフガニスタンやトルクメニスタンなど続々と国境を封鎖。Channel4Newsのジョン・スノウは選挙の取材のためにイランにいたのですが、大忙しのイラン滞在でした。帰国後は2週間の自宅隔離です。

2月22日

ダイヤモンド・プリンセスの乗客74人がチャーター機で帰国。その後の検査により、4人が感染していることが判明。

毎日のようにダイヤモンド・プリンセス内の状況をレポートしてくれていたアベル夫妻は、船内の感染者が増えていくにつれ、不安で押しつぶされそうになっていき、体調も悪くなっていき、ネガティヴな発言が増えていたので心配していましたが、下船直前の検査で陽性になり、日本で入院、他の人達とイギリスに帰ってくることはできませんでした。1ヵ月ほど治療してから帰国されましたが、帰国後の映像では、下船直後、もう死ぬかと思うほどの状態になったらしいです。しかし、日本の医療スタッフが本当によくしてくださり、無事に帰国できたと話していました。

2月23日

イタリアは感染拡大の影響で、予定より数日早くベニスのカーニバルを中止。

イギリスのハーフターム中にイタリアで感染が拡大し始めたのは、イギリスにとっては不幸中の幸いだと思われました。ハーフタームが終わってイタリアの北部から帰ってくる人は、症状があればヒースローに近いホテルで隔離、症状がなければ自宅隔離という指示が帰国ラッシュ前に出されました。しかし、空港の検疫はあまいし、どこの国にも従わない人がいるので、自主隔離の人は事の重大さをまだ知らず、普通に暮らしていた人も多いでしょう。この後、2週間ぐらいすると感染者の増加が急激に加速すると想像できるというのに。

テレビでは、とにかく手を洗うこと繰り返し報道されるようになりました。

2月27日

北アイルランドで初の感染者。英国内では初のイタリアからの帰国者の感染です。

2月末~

イタリアで感染が拡大し、イタリア帰りのイギリス人感染者が毎日のように確認され、イギリス人も危機感を感じ始めたのか、この頃からスーパーで買い占めをする人がいたようです。ようです・・というのは、私の家の近所や会社のそばのスーパーでは、何も問題がなかったからです。家も会社も歩いて10分以内の距離に10軒は軽く超えるスーパーがあるので、みな焦って買っていなかったのでしょう。郊外の住宅地で、大型スーパー1軒のところは大変だったでしょう。

March

3月8日

イタリアは、感染者が多い北部を封鎖しました。翌日には、全土封鎖。

3月9日

朝GPに行きましたが、いつもなら満員の月曜の朝なのに誰もいませんでした。この時点ではまだGPの外には張り紙はなかったけど、そのすぐ後、GPに行く前にまず電話をし、医者が必要と思えばGPへ、そうでない場合は自宅療養、コロナの疑いがあればNHS111に電話ということになり、GPのドアには紙が貼られています。

3月10日

BAなどはイタリア便を中止。

3月11日

リシ・スナック財務大臣によるBUDGETの発表。前任者が突然辞任し、2月半ばにいきなり財務大臣になった39歳のリシ。彼の演説は、コロナ不況に怯える国民を安心させてくれました。決して、コロナ対策のお金の準備はできているということだけではありません。小さく細い身体から想像できない、力強さと説得力がありました。具体的な支援策は子の時は発表されませんでしたが、何とかしてくれるに違いないという期待ができました。

3月12日

ボリス・ジョンソン首相の会見。「イギリスはイタリアよりも4週間遅れていると想定されるので、当分の間は普通に生活、イベントなどを中止することもなければ、学校を閉鎖する必要もない」ということでした。まだ感染者が南欧と比べて少ないとはいえ500人。この後は毎日倍増してあっという間だと思わないのか、せいぜい2週間遅れではないかと思いましたが、ボリス達の考えでは、あまりにも早く強硬手段に出ると、経済的に大変なだけではなく、本当に大変な時に飽きて反動がでてしまうということでした。日本でいう「コロナ疲れ」を懸念したわけです。

うちの会社は従業員の不安を余所に、上が呑気なので、普通でいいなら普通に会社で仕事、しかし、イタリアのようにいつ突然変わるかわからないので、一応準備は始めておきましょうぐらいでした。この時点では、既に在宅勤務を始めているところもあったようですが、朝の地下鉄は通常通りの混み、仕事の後のパブもコロナへの危機はない様子、但し、家や会社の周りのスーパーやドラッグストアからも、トイレットペーパー、ハンドウォッシュ、ハンドジェル、パスタが消えていました。

そして、この日かこの週のどこかで、70歳以上のお年寄りは3カ月外出禁止とか、クルーズ船に乗ってはいけないという要請もありました。日本は高齢者や他の弱者に知らずに感染させないように、学校を休校していましたが、こちらは弱者に直接行動制限をしました。いろいろ不満はあるでしょうが、本当に弱者を守るためであれば、弱者自身も自分の行動を考えなければいけません。その代わり、弱者の人達が困らないように、スーパーの宅配も入場も優先され、ボランティアさんが必要なものを届けたり、電話で話たりのサーヴィスがあります。

アメリカでは、Live NationとAEGが4月いっぱいの全てのコンサートをキャンセルすると決定しました。既にヨーロッパツアーを全てキャンセルしていたバンドもありましたが、この後、続々とキャンセル・延期が増えていきます。

3月13日

うちのお隣りアーセネルの監督がコロナに感染。アーセネルの試合は当分中止、他のチームにも感染者がでたらしく、結局今期のプレミアリーグなどフットボールの試合は全て中止。ボリスの発言とは全く別の方向に向かっていました。

3月14日

イギリス、コロナ感染者1,000人を超える。

3月16日

朝の電車がかなりすいていたり、ランチを買いに行くお店が、パラパラ閉まり始めました。私がいつも配達をしてもらうSainsburysというスーパーは、私の地域はネットでの注文はできなくなりました。前の週に注文した分は、届かない商品もありました。友達が注文していたOCADOは当日キャンセルになっていました。

ボリス・ジョンソン首相会見。たったの4日で方向転換です。「レストラン・パブ・劇場・映画館は行くな!」会見は5時からでしたが、その夜から、ウエストエンドの劇場は全て閉鎖することが決まりました。ボリスが言ったのは‘観に行くな’ということでしたが、劇場側は自主的に閉鎖しました。あまりにも決定が早く、更に劇場前では中止や払い戻しについてのビラも配られていたらしいので、もしかしたら、既に政府から話があったのかもしれません。

3月17日

前日の会見をうけ、今度は各映画館が閉鎖すると発表しました。私の友達の映画が20日から公開される予定だったので、かなりショックでした。しかし、ブラジルにいる友達によると、まだ感染が少ないブラジルの方が先にキャンセルになっていたようです。

3月19日

ロンドン地下鉄の40駅が閉鎖しました。

ボリス・ジョンソン首相会見。「仕事はできるだけ家で!Stay at Home但し、健康のことを考え、外を歩いたり、運動するのはOK. 天気の良い日は公園で過ごしてもいいでしょう。でも、人と人との距離は保ってね・・」ということでした。この週末「公園OK」発言が仇となります。

3月20日

リシ・スナック財務大臣会見。11日のBUDGET会見で「コロナのための支援は準備してある」と言っていましたが、この日は政策が発表されました。従業員を解雇しなくても良いように「給料の80%、Max £2,500までを支援」というのが雇用者にも被雇用者にも注目でした。これはJob Retention Schemeといわれるもので、いろいろ条件はあるので、別の記事にまとめます。他にもBusiness RateやVATの支払い保留、借入など、様々な支援が発表されました。

3月21日・22日

天気が良かったので、公園やビーチに人がたくさん集まっていたようです。混んでいるところを狙ったとは思いますが、テレビではめちゃ混みの様子が流れていました。混んでいると言っても、決して上の公園の桜の下とか、そういうレベルではありません。

3月23日

通常午後5時からのボリスの会見ですが、この日は8時からということで、きっと重要に違いないと多くの人が思ったでしょう。予想通りでした。封鎖とまではいきませんが、厳しい外出制限です。

  • 仕事はなるべく家でするように。
  • NHS、地下鉄、消防、スーパーなど、どうしても仕事に行かなければならない人だけ、公共交通機関を利用するように。
  • 食料や薬など最低限必要なものを買いに行くのは許可するけれど、なるべく回数は少なく。
  • 1日1回外に出て、ジョギングや散歩はしてもよい。
  • 一緒に外出できるのは、同居する家族1人だけ。
  • 集会、結婚式、宗教行事も禁止。葬式は許可。
  • 守らない人には罰金を科します。(数日£60と発表。場合によっては変更)

他の国では、1日ぐらいの猶予があったようですが、イギリスはこの会見から即座にでした。

3月24日

昨日の会見の後、ほとんどの人が家から出ていないはずなのに、満員の地下鉄の映像が流れました。乗客が減少するので、地下鉄も著しく減少したせいだとロンドン・トランスポートを攻める発言が繰り返されていました。勝手に想像するのは、本当に一部の地下鉄、しかも混雑している車両は数車両で、他の車両に乗れば混んでなかったりとか、工事や人身事故などのせいで、異常に遅れてしまうという、通常でも良くある事態が発生したのではと思います。ニュースは詳しく調査しませんので。

イギリスでは、ロンドン東部にあるExcelにコロナ感染者4,000人を収容する病院と、遺体安置所を建設していることを発表。この他に、バーミンガム、マンチェスター、グラスゴーにも同様の施設を建設。ロンドンでは、この週末に既にベッドが足りなくなるかもしれないというニュースも流れました。

3月25日

プリンス・チャールズのコロナ感染が報じられました。高齢だし大丈夫か?まさか女王様やプリンス・フィリップも?といろいろ心配されましたが、チャールズ皇太子は症状は軽く、他の王室も大丈夫ということでひと安心。

3月26日

チャンセラー・リシの会見。先週は雇用者・被雇用者を支援する政策が発表され、セルフ・エンプロイド(自営業)の人達はどうなるかと心配していましたが、この日はセルフ・エンプロイドもプロフィットの80%を補償してもらえることが発表になりました。こちらもいろいろ条件があるので、別の記事にまとめます。

3月27日

ボリス・ジョンソン首相、マット・ハンコック保健大臣、コロナ感染発表。「今まで自分達が国民にいっていたように、家で仕事をします」とのこと。

3月30日

航空会社はヨーロッパのみならず、世界各地へのフライトがキャンセルになっていましたが、Easyjetはこの日、全フライトをキャンセルすることを発表。既に前の週には、シティ・エアポートが閉鎖、ガトウィックは4月1日からノース・ターミナルを閉鎖すると発表。ヒースローも民間旅客機の利用は激減し、医療用のものを運ぶ飛行機の利用が増えるらしいです。

私の記憶に日にち等の間違いがあるかもしれませんが、この3カ月の大体の流れです。

スーパーの状況は地域によって違いがありますが、家の近所は外に並ぶのはせいぜい10分、欲しいものがない時はあるれど、それはいつものことなので品揃えは普通です。3月初めになくなっていた、トイレットペーパー、ハンドウォッシュ、卵、パスタなども、揃っているというほどではないけど、結構売っています。今のところ、毎日お料理をしなくてはいけないこと以外、生活に困ることはありません。うっかりコロナに感染したり、怪我をして病院に行くことにならなければ、乗りきれそうです。