イギリスの医療・NHSからプライベートへ!

先週、シャード(The Shard)の中にある病院に行ってきました!!

ロンドン・ブリッジ・ホスピタル (London Bridge Hospital) というプライベートの病院です。もともとはテムズ川沿いにある病院ですが、外来などがシャードに入っています。シャードは、72階の展望台とシャングリラ・ホテルやレストランなどが有名ですが、53階~65階はアパート,2階~28階にはオフィスになっています。

病院は4階~6階にあるので、展望台やレストランほどの眺めではないですが、ガラス張りになっているので外が良く見えました。4階のレセプションの後ろは、ロンドン・ブリッジ駅のプラットフォームに面していて、普段見ることがない光景、そして私が診察に行ったのは6階のテムズ川に向いた方で、タワーブリッジやシティが見えました。NHSを待たなくてよかったと思いました。

プライベートは過去に何度か利用しましたが、ハーレーストリート (Harley Street) というプライベートの病院が建ち並ぶ通りが多かったです。ハーレーストリートは、一見普通のフラットのような建物で、レセプションはブティックホテルのような感じで、各専門医の部屋は、特に特徴のないものが多いのですが、シャードは観光気分も味わえて嬉しかったです。

プライベートに行くことにした理由

さて、何故プライベートの病院に行くことになったかというと・・・・

先日『イギリスの医療・NHS』 という記事で、いかにうちのGPがよくやってくれているか、NHSが昔と比べて進歩しているかを書きましたが、GPがどんなに真面目に頑張ってくれても、NHSはやはりNHSだったのです。

実は去年の春から、ちょっとした問題があり、12月に1度めのMRI、そして1月末に今度は造影剤を使用してのMRIを撮りました。異常が発見されたので‘URGENT’でスペシャリスト(専門医)に診てもらう必要があるということで、GPはすぐに病院に紹介状を書き、病院もすぐさまに予約を入れてくれました。NHSでURGENTのリファーラルの場合、2週間以内に診察をするということのようでしたが、私の予約は、GPが私に連絡をしてきた日から丁度2週間後の日付でした。一応’以内‘ではあります。

しかし、予約の数日前に病院から電話があり「君の予約はキャンセルされたので、GPにRefer Backしました。GPが然るべき病院にまたリファーします」ということでした。GPに確認したところURGENTの必要はないので、通常のリファーラルをするということでした。ちなみに、同じ病院への紹介で、URGENTからNon-Urgentになったのです。

キャンセル後、GPはすぐさま再度リファーしてくれましたが、もし2週間しても病院から連絡がない場合は、連絡するようにとのことでした。数日後、GPからリファレンスナンバーとパスワードなどが描かれた手紙がきました。NHSのe-referral のページでナンバーとパスワードを入力すると、予約状況が確認したり変更したりできるようですが、私の予約は「○月○日までに病院から連絡がなければ、病院に電話をして予約するように」と書かれていました。

その日になったので電話をすると「あなたのリファーラル、2週間前じゃない、まだよ。あと2~3週間したらまた電話して」全くやる気のなさそうな予約係。「まだ2週間というけど、もともとURGENTで、既に4週間も経っているんですが」と言っても「とにかく予約できないから」ガチャン。

GPに連絡すると「僕ができることは、催促のメールをいれるぐらい」だそうで、そもそも「同じ病院内なのだから、URGENTからスタンダードに病院内でまわしてくれればいいのに、イチイチGPに戻してくる」と言って怒っていました。私の件だけではなく、それがNHSのシステムのようで、こういう無駄なことをするからいろいろ時間がかかるのだと思います。働いているGPや、多分病院のスタッフも思っているのでしょうが、巨大なシステムを変えるには、何か大きな力がないといけないのでしょう。

いつになるかわからないなら、やはりプライベートにした方がいいかしらと考えているところ、友達といろいろ話しました。

その中に、ある時、病院から連絡が入り「あなたの予約は明日になりました。来れない場合は、ウェイティングリストの最後にまわされます」 この男性、当然仕事もあり、突然休むのはなかなか難しい、しかも、医者に会う3日前から薬を飲まなくてはいけない・・「君、それわかってんの?」と、普段温厚な彼も死ぬほどキレたようですが、病院側もなかなか引かなかったようです。最終的にはなんとか数日後にしてもらったものの、突如明日とか、本当にいい加減にして欲しいです。

私は日本にちょっと帰る予定があるので、その間に電話がかかってきて、電話に出ないからリストの最後などにされた暁には、一体いつになることか。そう考えると、やはりさっさとプライベートにするしかないと思ったところ、他の友達が「NHSって、確か何週間か何カ月か以内に専門医が診なくてはいけないという規則があるはずよ。その期間に診てもらえない場合は、患者は訴えることができるの」 既に1ヵ月以上待っているし、2カ月ぐらいならと思って調べてみると18週間!!? 4カ月!

こうなるといつになるか本当にわからないし、私って病気なのとか、病院に電話して面倒くさそうな対応されたりとか、病気の他に無駄なストレスかかりまくりで、実はなんでもないのに、本当に病気になるんじゃないかと思えてきたので、結局プライベートの病院に行くことにしたのです。

保険を利用してプライベートに行く

プライベートで行くと言っても、庶民の私は自腹でなんて払えません。会社がプライベートの医療保険に入ってくれているので、そちらを利用します。自己負担はExcessの£100。外来、血液検査、X線などは限度額まで、プラスMRIや入院費も別にカバーしてくれます。年間の限度額を超えるとまた自己負担にはなりますが、次の年になると、また£100を支払い、限度額までカバーしてもらいます。

まず保険会社に事情を説明し、保険を利用することを認めてもらいます。何度か利用しましたが、断られたことはありません。許可が降りたら、保険会社のサイトで、専門医を検索するか、保険会社の人に選んでもらって専門医を決め予約をします。

今回6年ぶりのプライベートですが、この間にシステムが変わっていました。以前は電話で話ているうちに、あちらで予約を入れてくれたこともあったのですが、今回は、私の電話から24時間以内に、3人の専門医を選択し連絡してくれるので、その中から自分が良いと思った医者を選んで予約するということでした。連絡は、保険会社のサイトのメンバーのアカウントに届いていました。また全く電話せず、最初から全てサイトでできるようです。時代は変わっています。

今回保険会社が選んでくれた3人の専門医はすべてロンドン・ブリッジ・ホスピタルで診察ということでしたが、3人の中に見覚えのある名前がありました。GPが紹介してくれた病UCL系病院のサイトに載っていた医者です。この専門医にかかれば、今後保険適用外となった場合にNHSに戻っても、同じ専門医に診てもらえるかなと思い、その人に決めました。

NHSとプライベート

そうです「同じ医者」です。イギリスの多くの専門医は、NHSとプライベートを掛け持ちしています。いえ医者だけではなく、同じ病院でNHSとプライベートのサーヴィスをしています。プライベート専用の建物がある場合もありますが、同じ建物内の時もあります。同じ医者に同じ病院、しかし無料と有料。当然お金を払った方が早く診てもらえます。

私が今回診ていただいた専門医は、ほぼ毎日午前か午後のどちらか、このロンドン・ブリッジ・ホスピタルにいて、週1ぐらいで、お隣りにあるガイズ・ホスピタル(Guy’s Hospital – NHSの病院)、そして私が予約待ちしているUCL系列の病院には2週間に1度いるらしいです。 そうか2週間に1度では、なかなか予約が取れないわけだと思ったのですが、先生曰く、私のケースはスタッフの不手際のようです。症状によっては、本当に何カ月も待つ人はいるらしいのですが、私の症状の場合、どう考えても1ヵ月待つことはないらしいのでした。そして、私がイライラ待っている間、この先生はUCL系の病院で、空き時間があったような感じでした。

病状や今後の治療の可能性など詳しく説明していただきましたが、逆に先生から1月のMRI後のNHSの対応などを詳しく聞かれました。今後の改善のためにということでした。私の印象では、NHSの病院の予約係は、患者の症状など関係なく、単に紹介状が届いた順番に待っていて、突如空きがでたらリストの順番に電話をして、来れる人を予約する感じです。医者側の意見では、症状は関係あるようなのですが、一体どうなっているのか?

今後私は7月末に血液検査とMRIでまたロンドン・ブリッジ・ホスピタルに行く予定。こういう検査のところも、最新なのか楽しみです。検査の結果を1月のMRIと比較し、悪化していたら手術か治療かになるようですが、悪化していなければ、また様子をみるということらしいです。治療の場合は保険会社はカバーしてくれると思うけど、様子見が続くとカバーしてくれなくなる可能性があるので、NHSに戻ることになるけど、そのまま担当してくれると先生は言っていました。しかし、NHSがまた何も考えずに、勝手に担当医を変えそうな気がします。

今回調べていてわかったのは、保険がない庶民も、最初の診療を自腹で払ってプライベートで診療を受けるということです。1度診療を受けてしまえば、NHSのウェイティングリストから上にあがるということでした。地域・病院・医者・病気の症状など様々な要素によって違いはあるでしょう。もしかしたら、プライベートで診療を受けた後、またウェイティングリストの最後に戻されることもあるかもしれませんが、多分、緊急に治療が必要な場合などは、NHSの順番は優先されることになると思われます。システムをうまく利用していく必要があります。