カロスタ & リーエパヤ

ラトビアのリエパーヤ郊外にあるカロスタというソ連時代の閉鎖都市を紹介します。

 

 

 

 

カロスタは1890~1905年にロシアのアレクサンダー3世により、軍港として建設されました。日露戦争の時は、この港からバルティック艦隊が出港したとして日本では知られています。ソ連時代は閉鎖都市となり、外国人はもちろん、一般のソ連人も立ち入り禁止でした。ソ連崩壊後開かれ、ここに住んでいた人達の多くは引き払い、ゴーストタウン化していると聞いて行ったのですが、ソ連時代のコンクリートの建物に人は住んでいるし、お店もあるし、バスも思ったよりは頻繁に走っていました。

さて、この元閉鎖都市に何があるかというと、帝政ロシア、ナチスドイツ、ソ連の時代に軍人の刑務所だったところが、現在博物館&ホテルになっています。さすがに刑務所に宿泊する勇気はないので、博物館の見学をしてきました。

 

カロスタ刑務所

 

 

見学はガイドツアーのみです。営業時間中、1時間おきにあるようです。季節によって変わることがあると思うので、行く前に公式サイトで確認してください。私の時は公式サイトにツアーの時間について書いてなかったので適当に行きましたが、運良く丁度次のツアーが始まる15分ぐらい前に到着しました。

到着すると、建物の外にあるベンチにたくさん人がいたので、慌ててチケットオフィス兼お土産屋でチケットを買いました。この部屋はとても狭くて、ゴチャゴチャしていて、帰りにまたここに戻って並ぶのは面倒なので、並びながらお土産も選びました。カウンターは同じですが、2人立っていて、ひとりはチケット販売、もうひとりはお土産物販売をしていて、まとめて支払いはできませんでした。中にカフェもあるので、行く前はそこにも寄るつもりでしたが、とにかく人が多いので諦めました。

チケット売り場のキャッシャーのお姉さんに言語はどうするかと聞かれます。ロシア語、ラトビア語、英語があるはずなのですが、いつもなのか、私が行った時たまたまなのか、ラトビア語話者が少なかったせいか、英語とラトビア語は一緒のグループでした。ガイドさんは2つの言葉で説明します。私達のグループは、私の他に、イタリア人、リトアニア人、ドイツ人、プラスラトビア人でした。ロシア語の方は、旧ソ連の人が集まっているのか、二カ国語グループの倍以上はいたと思います。

若い女性のガイドさんですが、ここのテーマだからか、単に愛想が良くないのか、淡々と偉そうに説明&命令してくれます。中に入ると、3畳ぐらいの部屋に閉じ込められました。ここはベッドルームだったらしく、狭い中に10人以上も詰め込まれていたので、立って眠る人もいたとか。ラトビア人の女の子は、ここで泣き初め、最後まで泣き止まずでした。どう考えても子供には怖いだろうと思いますが、家族連れできている人達はたくさんいました。

拷問部屋は窓はなく真っ暗で、殴ったりするよりも、この部屋に1人で置かれた方が厳しいということでした。私達はグループのみんなで1分程閉じ込められましたが、既にかなり具合が悪いです。囚人達はひと晩とか丸一日とかだと、発狂してしまったのではないでしょか? 廊下では、椅子のポーズをとるようにいわれました。一瞬ヨガのポーズのようですが、2~3分でも結構辛いのに、囚人さん達は、1日中もしくはそれ以上だったに違いありません。その後、トイレ&シャワー室に行くと、みんな決まった時間に一斉に利用させられたということでしたが、拷問を受けている人達はどうしたのかなと後で思いました。

旧社会主義国の刑務所が博物館になっているところは、リトアニア・ヴュリニュスのKGBとか、ドイツ・ベルリンのシュタージの刑務所などに行っていますが、他のところと比べると、このカロスタ刑務所は、体験ツアーという感じです。私が参加したのは、普通のツアーでしたが、スパイゲームのツアーなどもあるようです。興味のある方は、時間を調べて行くと良いでしょう。

夏の間はホテルとしても利用されています。宿泊者は囚人として扱われるので、手錠をかけられて独房に閉じ込められたりするようです。ここは心霊スポットとして有名らしいですが、それ以前に、この刑務所の周りの林と廃墟化した建物を見ると、もしここが刑務所ではなく民家だとしても、招かれたくはない感じです。でも、だからこそ泊まってみたいという好奇心旺盛な方には、楽しい場所かもしれません。

 

 

セント・ニコラス海の大聖堂

 

 

刑務所から歩いて15~20分ぐらいのところにある大聖堂。Googleマップで見た時には近道がありそうでしたが、現場に行くと林で、木と虫の中をさまよい歩きたくはなかったので、バスが通る道を歩いていきました。ちなみにほとんどの観光客は車で来ているようで、ツアーの後、大聖堂に向かって歩いているのは私だけで、バスが通るところまで行くのも怖かったです。この辺りの雰囲気だと、野良犬も出そうな気配でしたが、ラトビアに行く前に知り合ったリエパーヤ出身の女の子に野良犬はいないことを確認していたので、野良犬が出る心配をせずに歩けたのは良かったです。

大聖堂は帝政ロシア時代の1903年に完成しました。第一次世界大戦中は、ドイツによっていろいろ盗まれました。その後、この教会はルーテル派の教会として利用されていたのですが、第二次大戦後、閉鎖都市の住人のための映画館、ジムナジウムなどの娯楽施設として利用されたようです。ソ連崩壊後になってやっと、ラトビア正教会に戻されました。

写真は、リエパーヤに戻るバス停のそばから撮りました。美しい大聖堂だけの写真は、正面から撮れますが、ソ連時代からあると思われるコンクリートのアパートと大聖堂のミスマッチが、ロシア&ソ連の歴史を物語っています。

ここから海に向かって歩きます。10~15分ぐらいです。

 

ノース・ブレイクウォーター

 

この日の気温は20℃ぐらいで、海の水はとても冷たいのですが、この地域の人は慣れているのか、泳いでいる人がたくさんいました。ビキニパンツのおじいちゃんとかもいました。元気です。ちなみに私はコートを着ていました。海岸沿いで風もあるので、現地の人達のよにTシャツや水着だと、私には寒いです。

この写真から6km先に、要塞やユダヤ人ホロコーストメモリアルがあるらのですが、そこまで行くバスの本数がものすごく少なかったので諦めました。要塞に行くには ‘Escape from USSR’ というツアーがあるようです。私はリガから日帰りで行きましたが、もっとじっくり見学したり、体験ツアーに参加するには、最低1泊は必要です。

 

リーエパヤ

 

静かな港町です。街中にはマーケットとちょっとしたショッピングストリートがあるぐらいです。アール・ヌーボーの建物がたくさんあるので、好きな方は楽しいと思います。また夏にはミュージックフェスティバルもあるので、ロックなお店もありました。

教会もいくつかありましたが、私が気に入ったのは、上の写真、駅のそばにあるセント・アレクセイ正教会です。日曜だったので、たくさんの人がお祈りに来ていて、じっくり見学はできませんでしたが、ものすごく綺麗でした。ラトビアの教会では、こことリガのホーリー・トリニティ教会が好きです。

このブログには天気が良い時の写真だけ載せましたが、この日の午前中は曇り・時々小雨でした。小雨の間は教会を周り、天気回復を見計らってカロスタに向かいました。天気が悪いままだったら、海は諦めたと思うし、刑務所付近はますます怖くて、大聖堂にも辿り着かなかったかもしれません。

 

交通情報

 

① リガ~リエパーヤ

リガからリエパーヤまではバスで3時間半ぐらいです。私が行った時は真夏だったせいかバスは満員でした。事前にネットで予約していて大正解でした。途中で15分ぐらいのトイレ休憩がありました。バスはリーエパヤの駅前のバスターミナルに到着します。

② リエパーヤ駅~街の中心地

駅前から街の中心地へはトラムを利用します。このトラムは頻繁に出ています。ちょっと歩いてセント・アレクセイ教会やもう少し先のルーテル派の教会を見学してから行きましょう。

③ リエパーヤ~カロスタ

カロスタへは、ローカルバスで街の中心地から30分弱です。駅裏からも乗れますが、バス停がさびしいのです。どこから行くかは天気と時間を考えて決めましょう。

バスの路線や時刻表はリエパーヤのバスサイトで確認できます。バスの番号をクリックすると時刻表が出てきて、バス停名をクリックすると各バス停の時刻表が表示されます、更に右上の’Parādīt transporta kustību’をクリックすると地図にルートが表示され、選択したバス停がハイライトされます。

街の中心地からカロスタに行くバスは、2019年2月現在以下の通りです。(路線が変わることもあるので、行く前にチェックしてください)

バス – 4番・7番

刑務所すぐ裏のバス停 Turaidas iela に停まるのですが、本数が少ないです。うまく見計らってこのバスに乗ると、刑務所へは1分です。

バス – 1番、3番、8番

Pulkveža Brieža ielaというのがカロスタの始発・終点です。大聖堂や海に近いです。リエパーヤから行くと、ウォータータワーのそば、終点の2つ前にLazaretes iela というバス停で降ります。ここから刑務所までは歩いて5分ぐらいです。4番、7番に乗れない場合は、こちらのバス停から歩きます。こちらはかなり本数が多いです。

バス – 22番、25番

海に近い道をまっすぐ走ります。海や大聖堂へ行くのはこのバスでもいいですが、このバスの停留所から刑務所への道は林なのです。

 

余談 リーエパヤ~リトアニア

 

リガからリエパーヤまではバスで3時間半ほどかかりますが、リトアニアの海辺の街、パランガまでは1時間半、クライペダまでは2時間ほどで行けます。クライペダからは更に、ロシア・カリーニングラードとの国境の町・ニダに行くことも簡単です。ニダは世界遺産・クルシュー砂州にあるリゾート地です。私はカウナスから行きましたが、リエパーヤからの方が近いです。夏になるとバスの本数が増えるので、死ぬほど熱い日本を脱出して、のどかで涼しいバルト海の街を探索するのもいいかもしれません。

ニダに行った時の話は、また機会がある時にお話しします。

 

サイトURL
カロスタ刑務所http://karostascietums.lv/
リエパーヤhttps://www.latvia.travel/en/city/liepaja-8
リエパーヤ・交通https://www.marsruti.lv/liepaja/#liepaja
ラトビア・交通https://www.1188.lv/en/transport

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